コラボレーションの事例
改修前の公園の様子
改修後の公園の様子
熊本県熊本市中央区桜町・花畑町一帯は、熊本城前地区・中心市街地の賑わい創出と回遊性の向上を目的として再開発及び再整備が行われました。
2019年9月に大型複合施設「サクラマチクマモト」が開業。2021年11月に周辺のオープンスペースである「花畑広場」が完成しました。
アンスでは、「サクラマチクマモト」の屋上庭園に計画されたルーフトップスライダーと、「花畑公園」内の「辛島公園」に計画された流線形のベンチ2基を製作施工しました。
熊本市は平成24年の政令指定都市の移行を契機に、九州・東アジアの交流拠点都市としてより一層の成長を図ることを目指し、中心市街地にある桜町・花畑周辺地区を核として、交流拠点都市にふさわしい魅力と賑わいを創造するため「桜町・花畑周辺地区まちづくりマネジメント基本構想」を策定しました。
デザインコンセプトは、~熊本城と庭つづき『まちの大広間』~とされ、この全体コンセプトのもと整備が進められました。
この地区にあった熊本交通センターは、桜町再開発事業でリニューアルされ、大型複合施設「サクラマチクマモト」として生まれ変わりました。その屋上にはマチナカにある公園、ルーフトップパークが整備され、緑の丘の中に大きく真っ白なすべり台や水遊び場が整えられています。
周辺のオープンスペースでは、シンボルロードがシンボルプロムナードとして歩行者専用の空間に整備され、これと一体的に旧花畑広場をはじめ花畑公園、辛島公園が再整備されました。
「サクラマチクマモト」と周辺のオープンスペースが一体化し、明るく魅力的な都市空間が完成しました。
サクラマチクマモトの模型
辛島公園からみたサクラマチクマモト
流線形のベンチは多様性をモチーフにデザインされ、場所によって座面の高さや背もたれの有無が異なります。身長の高い方から小柄な方まで、誰もが自分の快適な居場所を見つけられるベンチです。
また、円弧状のベンチの形は公園の園路の形と一体化し、風景の中に溶け込んでいます。ベンチ前には親水施設(ジャックポット)が併設され、暑い日には子どもの水遊び場としても利用され、見守る大人も快適にくつろげる空間となっています。
夜間は座面下に設けられたLED照明により魅力的な夜景を演出する役割を果たしています。
高度造形モルタル工法
有機的な形状を実現するために彫刻的な手法をもとにした工法です。鉄筋造形にラス網を張り、モルタルを重ね塗りし、表面を人造石コンクリート等で仕上げ施設物を造ります。鉄筋を造形的で自由な形状に加工する技術と左官工法による手塗の技術に特徴があります。
基礎状況
鉄筋設置
中塗り
研磨
本体:高度造形モルタル製
寸法:W13,000×D800×H400~900
本体:高度造形モルタル製
寸法:W11,500×D800×H400~900
スライダーが設置されている場所(模型)
スライダー出発部からの眺望