事例紹介 Case study

福島県 田村市
屋内こども遊び場 おひさまドーム

コラボレーションの事例

建築と遊具が一体となった屋内遊び場の事例

福島県田村市は、福島県東部に位置し、「あぶくま洞」などの鍾乳洞が有名な地域です。そんな田村市に市内初の屋内こども遊び場「おひさまドーム」が2023年4月29日にオープンしました。

アンスは、畝森泰行建築設計事務所と設計共同体として、このプロジェクトのプランニングから施工まで関わりました。

地図

あぶくま洞

工事前の様子

設計の経緯

「田村市屋内遊び場遊具提案及び設計等業務委託」実施のため、公募型プロポーザルが行われました。

アンスは畝森泰行建築設計事務所と「畝森・アンス設計共同体」として提案を行い、当選案に選ばれました。田村市の文化や歴史についての現地調査、周辺の主な遊具施設の見学、現地の幼稚園や学童保育所で子どもたちや先生・保護者と意見交換を行うなどして、地域の声を取り入れた田村市ならではの空間を目指しました。

設計・デザイン全般を畝森・アンス設計共同体で行いました。また、わくわくアソビバ(遊び場スペース)についてはアンスで施工しました。

グループインタビューの様子

デザインコンセプト

(1)ここにしかない遊具空間

鍾乳洞をデザインモチーフとして、「遊べる鍾乳洞」をコンセプトに遊具空間をつくりました。
建築は6つのドームから構成され、遊具はこのドームと一体となって鍾乳洞のような空間を構成します。このため、遊具の造形は円をベースにし、ドームと統一感をもたせました。

(2)多種多様な遊びの展開

様々な遊びを展開し、遊びを通じて学びが得られる空間を目指しました。

  • 1. 身体を動かす遊び→運動能力を養う。
    すべる、登る、飛び跳ねる、もぐる、走り回るなど
  • 2. 心と頭を使う遊び→知性、感性、創造性を育む。
    砂遊び、積み木、お絵描き、絵本など
  • 3. ごっこ遊び→集団的遊びの中で社会性を育む。
    おにごっこ、かくれんぼ、ままごとなど
  • 4. 休憩的遊び→活動の中でゆっくりと過ごす。
    すわる、寝っ転がる、おしゃべりするなど

(3)安全な素材

有機的な形状を実現するために高度造形モルタル工法で遊具を製作しました。こどもが多く触れる部分には表面を弾性のあるゴムチップ+ウレタントップコートで仕上げ、安全性に配慮しています。

完成予想図

完成予想図

模型によるイメージスタディ

遊具空間を立体的に把握するため、スタディ模型を作成して検討しました。

配置図

中心にメインとなる遊び場を配し、その周りを囲むように用途の異なる6つのドームを配置しています。

※「おひさまドーム」ホームページより引用

建築外観

6つのドームは外部に露出し、高さの異なる屋根を支えています。

オープン後

おひさまドームのスタッフにより、遊具空間に装飾や遊びが足され、より魅力的な空間になりました。

テープやモビールによる装飾

テープによる装飾

遊び場空間(1)

砂場

砂場内部

ボールプール

ボールプール内部

だんだんベンチ(左)と企画遊びスペース(右)

企画遊びスペース内部

鍾乳石クライム

こあがりスペース

遊び場空間(2)

探検ドーム

サブドーム内部

メインドーム滑り台(左)/メインドーム内部(中央)/サブドーム(右)

探検ドーム

鍾乳石の丘

鍾乳石の丘

鍾乳石の林

鍾乳石の林

コラボレーションの事例

Data

福島県 田村市
屋内こども遊び場 おひさまドーム

  • 施主:福島県田村市
  • 設計:畝森・アンス設計共同体
  • 完成:2023年3月
  • 住所:福島県田村市船引町船引字源次郎 120番地3(船引運動場内)
  • 最寄り駅:JR 磐越東線『船引駅』より 徒歩15分

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