設計・製作の事例
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受賞作品 概要 |
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山形県酒田市にある飯森山公園は、土門拳記念館に隣接する総合公園です。
公園長寿命化等整備事業として、整備の対象となった冒険広場には、大人気のローラー滑り台(約50m)や木製複合遊具がありました。これらの遊具は、設置から
20年以上経過し劣化が著しく、十分な安全性の確保が難しい為、全面的に更新することとなりました。
整備にあたり、飯森山ならではの歴史や伝承をテーマに設定し、物語性のある広場として、それらが未来に受け継がれていくことを目指した施設づくりを行いました。
アジサイの花
「飯森山の伝承と里山の動植物との共生」
酒田の礎となる飯森山やその周辺地域に因んだ伝承や生活文化を踏まえ里山の動植物との共生のこころを伝える為に、物語性のある整備を行い、独自性のある遊びの世界を展開し、家族連れを初めとして様々な人々の利用を促進し、さらにそれらが未来に受け継がれていくことを目指した施設づくりとする。
ハスの花
「祈りのお山と彩りの里山」
計画テーマを具体化するため飯森山の名前の由来、公園の名物である花、酒田市の伝統工芸品をモチーフとし、緑に囲まれた冒険広場に鮮やかな「彩り」の遊具群をデザインする。色彩心理的に黄色、オレンジ、ピンク、青など子どもたちの心を楽しく、元気にする色を配色する。
傘福(写真左)/絵ロウソク(写真右)
傘福のモチーフ
フラワーキャッスル:立体的に遊びや安全性を検討しつつ、酒田の伝承モチーフをモザイクで取り入れる。
アニマルステップ:動物の軌道を抽象的に表現している。
イーモリモリの木:外観から内部空間まで細かく作り込む。その後、シェープゲージで形を写し取り、図面化する。
モザイクタイルは手作業で並べる。
遊具の配置は平場部分の少ない地形を生かすため、既存の遊具を撤去した跡に設けている。改修前は平場部分の複合遊具とローラーすべり台のスタート台が関連付けられずに設置されていた。今回の計画ではこの点を改善し、フラワーキャッスルから丘上のイーモリモリの木(ローラーすべり台のスタート台)へと誘導する動線を計画している。
イーモリモリの木は背景の樹林から浮き出して見え、丘上へ登るモチベーションを起こさせる。そこへ向かうルート上に古代ハスの花、アニマルステップを配置し、ローラーすべり台を滑り降りてフラワーキャッスルへ戻る遊びの連続したルートを作り出している。
ぼうけん広場のサイン
フラワーキャッスルの階段