設計・製作の事例
青山公園の南地区は、補助6号線と環状3号線とに囲まれたやじりのような形をした公園です。イベントや、スポーツが楽しめる多目的広場や、遊具広場などがあります。
既存の南地区から環状3号線を挟んだ、六本木トンネルと国立新美術館の間に、南地区として拡張された新たな芝生広場が整備されました。
アンスでは、新規開園エリアに2基のプレイスカルプチャー遊具を設計協力・製作・施工しました。隣接する国立新美術館を借景に流れるような造形のモザイクアートを有した遊具となりました。六本木ヒルズを含むビル群を背景に都会の中心で空を歩いているような気持ちで遊べる遊具となっています。
入口側から園内を見た様子
南地区 多目的広場の様子
美術館側より、後方に六本木ヒルズを含むビル群が見える
親子で遊んでいる様子
幼児の手を取って親子で遊ぶ様子
環状3号線側から見た様子、国立新美術館との調和が美しい
園内の芝生や築山との構成で、日本庭園の景石のような造形要素が特徴の遊具です。「青山」という地名に因んで『ブルーマウンテン』『ブルースカイウォーク』と名付けました。基本のすべり台や平均台に、曲面・造形性を加え、難易度や交差可能な動線の変化、遊びのリズムを演出しており、親子で回遊して楽しめます。
『ブルーマウンテン』は、都会の中でも山に登るような感覚で身体能力を発展させるための運動遊びを提供します。『ブルースカイウォーク』は、バランス感覚の向上や、空の上を歩いているようなドキドキ感を通じて、子供たちの想像力を育む遊びを提供します。
スタディ模型写真
遊具のすべり面以外の天端は安全対策のため、滑りにくいよう配慮しました。
仕上がりとしては、すべり面はつるつるした仕上げ、その他の面は、特に段差のある階段を中心にざらっとした仕上げとしています。また、雨水等が溜まらないように考慮し水勾配をつけています。
表面がざらっとしている
遊具の側面には四季の色彩をテーマに配色したモザイクタイルを、アンスにてデザインしました。都市景観の中で流れるような曲面が美しい美術館を借景に呼応するよう、風にそよいだり水面に映り漂う木の葉のようにモザイクタイルを配置しています。海外からの観光客も多い六本木・青山エリアにおいて、凝縮された日本庭園の要素として四季折々の変化を観賞できるデザインとなっています。
モザイクタイルを並べている様子