国営昭和記念公園 ドラゴンの砂山の改修
大規模モルタル造形遊具改修の事例
- 改修:平成25年3月
- 所在地:東京都立川市緑町3173
- アクセス:JR青梅線 西立川駅(徒歩約2分)
国営昭和記念公園は、昭和天皇御在位50年記念事業の一環として、立川基地跡地のうち180haを記念公園として「緑の回復と人間性の向上」をテーマに1978(昭和53)年度より整備が進められている国営公園です。 こどもの森ゾーン内のドラゴンの砂山は、平成3年頃につくられました。従来の考え方に捉われず、冒険や挑戦を促す要素をできる限り残した、大変自由に遊べる遊具(モニュメント)です。このような遊具が製作しづらい昨今、非常に貴重な存在になっています。 竣工後20数年経ち、劣化の進んだドラゴンの砂山を、表面から内部まで調査して改修計画を立て、修繕及び長寿命化対策を考慮し施工しました。
ドラゴンの砂山/改修のプロセス
国営昭和記念公園こどもの森にある「ドラゴンの砂山」は平成3年頃に完成しました。たいへん人気があり使用頻度も高く、表面のはがれなどの劣化が目立っています。劣化診断などの調査を経て、補修工事を行いました。
改修プロセス1:現況調査
現地にて、「点検表」や「点検範囲確認図」を使用しながら、細かく安全規準や表面劣化などを調査します。
改修プロセス2:改修報告
現地調査の結果を元に、表面の損傷やクラック、手すりの根元の錆、白華現象、内部が高湿な状態など、確認した内容を報告書にまとめました。
改修プロセス3:改修計画
点検による改修報告書を元に、洗浄や硎磨工、表面補修、白華除去、手すり根元部分に錆と止め、空気抜き新設、モルタル強化材・吸水防止材塗布など、必要な計画をしました。
改修プロセス4:改修工事
表面を高圧洗浄で汚れを落とした後、破損して鋭利になっている危険な部分をサンダーで研磨しました。その後、様々な方法で表面を補修し、白華を除去、鉄部に錆止塗装、本体内部に湿気が溜まらないよう空気抜きを開口し、最後に長寿命化対策としてモルタル強化材・吸水防止材を塗布して完了しました。この改修は、経験豊かな技術者の参画によって可能となりました。